2017年3月、北京の人民大会堂で、セルビア大統領歓迎式典に参加する子供(GettyImages)
北京の人権弁護士・余文生氏 独占インタビュー

「思考のマヒした中国人、目を覚まして!」北京の人権弁護士(1)

 余弁護士:聞いたことがあります。他にも、一編の詩が元で逮捕され実刑判決が下された人も知っています。以前に弁護を引き受けた、北京在住の于彦傑さんのケースがあります。彼女はインターネットで一編の詩を公開したために逮捕、起訴されました。その詩には「紅領巾、鮮血染、它的背後有邪霊((少年先鋒隊員の)赤いネッカチーフ鮮血に染まった、その後ろにあるのはよこしまな幽霊)」という一節がありました。

 私はその時の法廷で「子供のころから我々が受けてきた共産党の教育は、まさに『鮮血に染まった赤いネッカチーフ』そのものではないか。『その後ろにあるのはよこしまな魂』という一節については、マルクスが彼自身の著書『共産党宣言』の中で『一つの幽霊、共産主義という幽霊が、ヨーロッパの空を漂う』と自ら表現している」と発言しかけていました。

 法的には「反動的」という言葉はありません。「刑事訴訟法」のどこにも共産党に反対すれば有罪だなどと書いてありません。そっちが間違っているのに、それに対して意見を述べるのもダメ、反対票を投じるのもダメだというのなら、人民代表大会も、その代表も必要ないし、検察局、裁判所はもちろん、弁護士だっていりません。公安局が一つあるだけで十分じゃないですか。 ところが法廷は私の発言を中断し、私が反動的な宣伝を行っていると主張しました。『共産党宣言』は彼ら共産党の話です。「赤旗」は(共産党革命に命をささげた同胞らの)血に染まった旗と言っています。私が話しているのは共産党の話なのに、それを反動分子の宣伝だと? ならば彼らだって口を閉じるべきですね。同じ言葉が私の口から出れば、それが反動的な宣伝になるが、彼らが言えば正しい宣伝となるとでも言うのでしょうか。

 弁護士とは被告の立場に立って、被告に代わって発言するものです。弁護士の役割は告訴した側と対峙することです。それなのに法廷は、私がたったこれだけを発言するのも許さないのです。

 普通のネットユーザーが政治に不満を漏らしても、大したことにはならないでしょう。せいぜい数日間拘留されておしまいです。しかし法輪功学習者の場合は実刑判決を受ける可能性があります。政治的なレベルの話になってしまうと、たった一冊の本や一編の詩を口実に、適当な罪状をでっちあげてその人を拘束し、政治的な弾圧がなされるのです。こんなやり方では、法律が役に立ちますか?

2016年9月13日、法輪功迫害についての裁判で弁護団の一人である余文生弁護士(向かって左から2番目)。天津市東麗裁判所前で撮影(大紀元)

(つづく)

(翻訳編集・島津彰浩)