昨年10月以降政界から退いた中国の王岐山・前中央規律検査委員会書記が1月29日、全国人民代表大会の代表に選ばれた。(Getty Images)

王岐山氏、政界復帰濃厚「米中問題に注力」との見方

昨年10月の中国共産党大会以降、最高指導部から退任し、一般党員となった習近平国家主席の腹心である王岐山・前中央規律検査委員会書記に関して、このほど政界に復帰する動きが出た。同氏は1月29日、全国人民代表大会(全人代、国会に相当)の代表に指名された。専門家は今後、王氏が引き続き党内要職に就くとの見通しが濃厚だと分析した。海外メディアは、要職に就任した後、王氏は米中関係の改善に力を入れるだろうと予測している。

湖南省人民代表大会(地方議会に相当)は29日、同日の会議で王岐山氏を含む118人の全人代の代表を選出したと発表した。王氏のように、中国最高指導部である中央政治局常務委員を退任後、全人代の代表に選出された前例はない。このため、これまで香港メディアが報じた「王氏が3月以降国家副主席に就任する」との見方が強まった。

米紙・ウォールストリート・ジャーナル(30日付)は、中国当局情報筋の話を引用して、米中貿易の摩擦が激化した今、習近平氏は信頼できる政治盟友である王岐山氏を起用し、米中外交問題の担当に充てる意図がある、と報道した。

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