米中貿易摩擦の核心は「赤字削減」ではない
着地点がなかなか見えない米中通商協議は3日、3回目の交渉が終了した。共同声明が発表されていないことから、交渉が決裂したとみられる。5日付の米紙ウォールストリート・ジャーナル(WSJ)によると、中国当局は米側に対して、700億ドル規模の米農産物とエネルギー製品の購入と引き換えに、米通商法301条に基づく制裁関税の実施を放棄するよう求めた。しかし、ある米当局者は「(放棄は)ありえない」と同紙に語った。
米政府は5月29日、6月に500億ドル(約5兆4200億円)相当の中国からの輸入品に25%の関税を課す計画だと発表した。中国政府系メディアは3日、交渉終了後の声明で、米当局がこの計画を実施する場合、「これまでの交渉で得た合意をすべて破棄する」と反発した。
中国指導部はなぜここまで米追加関税を警戒しているのか。
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