台湾表記 対応に苦慮する航空各社 JAL、ANAは中国語サイトで変更
中国民用航空局は4月、44の海外航空会社に対して、オンライン航空券購入サイトでの台湾・香港・マカオを中国の一部とする表記に変更するよう求めた。これに応じて、日本の大手航空会社2社は中国語サイトの3地域の表記を変更した。
ANAおよびJALの広報担当は、このたびの中国当局の通知を確認していると大紀元の取材に答えた。2社は日本語、英語サイトではこれまで通り、3地域を他国と並列に表記した。中国本土で使用される簡体字、香港繁体字のサイトでは、中国本土を「中国大陸」、3地域は「中国台湾」「中国香港」「中国マカオ」に変更した。
2社は大紀元の取材に対して、変更した理由について「(航空券を購入できる)サイトを利用するすべてのユーザーにとって、わかりやすく、受け入れられる表記にした」と述べた。JALの広報担当は「今後の状況次第で、さらなる変更も検討しうる」と答えた。
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