イランがドイツで預金引き出し計画、米大使は独政府に阻止要請

[ベルリン 10日 ロイター] – 2015年核合意からの離脱後に米国が科した新たな金融制裁の影響を緩和するため、イランがドイツの銀行口座から多額の現金引き出しを計画しているとされる問題を巡って、リチャード・グレネル駐ドイツ米国大使は、イランの預金引き出しを阻止するようドイツ政府に要請した。

9日付のビルト紙は、イランがドイツの銀行口座に保有する3億ユーロ(約3億5000万ドル)を引き出し、イランに送金するようドイツ当局に依頼しており、ドイツ当局はこの依頼について検討していると報じた。

米大使はビルト紙に対し、米政府はイランの計画を非常に懸念しており、「ドイツ政府が介入し計画を阻止することを望む」と述べた。

イラン核合意に反対の立場を取っているグレネル氏は、米大使として5月からドイツに駐在。前任者と比べてより率直な発言をすることが多く、ドイツの一部の政治家の間では、内政介入だと批判する声もある。

ドイツ財務省の報道官は9日、イランの依頼について検討を行っていると語った。グレネル氏の発言に対してはコメントしなかった。

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