欧州委、牛肉輸入制限巡る紛争の解決に向け対米協議を提案

[ブリュッセル 3日 ロイター] – 欧州連合(EU)欧州委員会は3日、牛肉輸入制限を巡る米国との長年の紛争の解決に向けて、米政府と正式な協議を開始することを提案した。

今回の提案は、ユンケル欧州委員長とトランプ米大統領が7月に合意した、貿易障壁の撤廃に向けた取り組みに含まれていないが、通商問題を巡る欧米間の緊張緩和につながる可能性がある。

欧州委は、長年にわたり世界貿易機関(WTO)に委ねられてきた米国産牛肉を巡る紛争を解決するため、対米交渉を欧州委に委任するようEU加盟国に求めていると明らかにした。

EUは2009年に、成長を促すホルモン剤を使わず育てた牛肉について、年間4万5000トンの輸入割当枠を設けることで米国と合意したが、当該枠は対象国を特定したものではなかったため、豪州やウルグアイなど他の生産国からの輸入が増えると米国産のシェアが縮小する。

欧州委の今回の提案は、既存の輸入枠の一部を米国産に特定して割り当てる可能性を示している。輸入枠を生産国間で分割する可能性もある。

EUの輸入枠は、WTOの上級委員会が1998年に、EUによるホルモン投与牛肉の輸入禁止措置はWTO協定に違反しているとの判断を下したことを受け、導入された。

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