トランプ氏、下院激戦区回り共和党候補応援へ 民主の勢い阻止狙う

[ワシントン 3日 ロイター] – 米中間選挙が11月6日に迫るなか、トランプ米大統領は4日から10日間かけて6つの州を回り、下院の激戦区で共和党候補に票を投じるよう自身の支援者などに訴える。ロイターが確認したホワイトハウスの内部メモで明らかになった。

共和党は下院多数派を民主党に奪われる可能性がある。米政権を掌握している政党が大統領就任の2年後に行われる議会選挙で議席を減らすパターンはこれまで繰り返されており、民主党支持者が盛り上がりをみせるなか、下院で民主党が圧勝する「青の波」が起きればトランプ氏の政策実現への壁が高くなる。

下院435議席の過半数を獲得するには、民主党は現在の議席を維持しつつ、共和党から23議席を奪う必要がある。

内部メモによると、トランプ氏が最初に応援に向かうのはミネソタ州で、共和党は現職を含む2人の下院候補を後押しすることに力を入れている。大統領は6日にカンザス、9日にアイオワ、10日にペンシルベニア、12日にオハイオ、13日にケンタッキーを回る予定。

トランプ氏の政治局長、ビル・ステピエン氏が同メモに記したところによると、共和党の調査では、民主党支持者のほうが共和党支持者よりも中間選挙への関心が高いことが示された。民主党支持者の61%は中間選挙への関心の高さを10段階中「10」としたのに対し、この割合は共和党支持者では半分にとどまった。

ステピエン氏は「言うまでもなく、共和党にとって重大な問題」と指摘。同氏は、民主党の勢いを止めるには、共和党候補は有権者の全体的な関心の高さをフルに生かして、トランプ氏の根強い支援者から支持を得るためにトランプ氏の政策に「明確かつ力強く同調する」必要があるとした。

9月に実施した共和党調査によると、米国が正しい方向に進んでいるとした有権者は全体の40%に上った。ステピエン氏は、同様の調査で「正しい方向」との回答が40%以上となった1990、98、2002の各年の中間選挙では、大統領に反対する立場の政党が下院で圧勝することはなかったと分析。「過去30年間、米国の正しい方向を示す割合が40%以上となった際は、中間選挙で大波は起きなかった」とした。

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