米海軍の調査船が高雄に寄港 今年で4度目

アメリカ海軍研究局(ONR)所有の海洋調査船「トンプソン(T-AGOR-23)」が15日から18日にかけて、台湾・高雄港に寄港した。それに対し、台湾当局は「科学研究が目的だ」と明言したものの、政治的な意味合いがあるとの解釈や憶測が広がっている。

米大学から使用権を譲渡された同船は遠隔操作型の無人潜水機(ROV)と自律型無人潜水機(AUV)を搭載しており、台湾周辺海域の地形データを的確に収集することができる。台湾海軍「新江艦」の艦長だった呂礼詩氏は17日、米政府系のラジオ・フリー・アジア(RFA)の取材に、正確な地形データは「米軍の対潜能力の増強には極めて重要な役割を担っている」との見方を示した。

アメリカと中国は貿易摩擦のみならず、軍事面でも対立を深めている。米軍は11月の数日間台湾海峡や南シナ海で、大規模な軍事演習を計画していると米CNNテレビが3日報じた。それに対し、呂氏は米海軍がこの調査船を通じて中国の反応を試していると述べた。「演習の規模や手法を決めるための『準備作業』と見ていいだろう」

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