政府の19年度経済見通し+1.3%、景気対策織り込み民間より高め

[東京 18日 ロイター] – 政府が18日閣議了解した2019年度政府経済見通しでは、実質成長率見通しを1.3%成長とし、18年度見込みの0.9%より加速する姿を示した。世界経済の減速により外需がマイナス寄与度となるにもかかわらず、景気対策で内需を押し上げ、民間見通しより高めの成長率を見込んでいる。

政府は今年夏の年央見通しでは18年度は1.5%成長とみていたが、相次ぐ自然災害による落ち込みやアジア向け輸出の停滞により下方修正。19年度も貿易摩擦の影響により国際機関が世界経済見通しを下方修正したことなどから、年央見通しの1.5%成長から下方修正した。

それでも、両年とも1%以下の見通しが多い民間調査機関と比べると、高めの試算を示している。

消費税率引き上げが予定されている中、軽減税率や教育無償化、ポイント還元、自動車・住宅減税、国土強靭化といった一連の施策を講じることで内需を中心に景気回復が見込まれるとしている。外需の落ち込みはあるものの、人手不足対応などで設備投資も堅調に推移する姿を示す。

物価見通しも、年央試算に比べて下方修正したが18年度実績見込みより上昇率を高める姿を描く。

19年度はGDPデフレータは前年比1.1%上昇、消費者物価も同1.1%上昇と、18年度見込みより加速する。

<18、19年度の政府見通し>(%程度、()は寄与度)

18年度実績見込み 19年度見通し

実質GDP 0.9 1.3

民間消費 0.7 1.2

民間企業設備 3.6 2.7

内需寄与度 (0.9) (1.4)

民需寄与度 (0.9) (1.1)

公需寄与度 (0.0) (0.2)

外需寄与度 (0.0) (▲0.0)

名目GDP 0.9 2.4

GDPデフレーター 0.0 1.1

消費者物価(総合) 1.0 1.1

(中川泉 編集:内田慎一  )

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