2018年8月、北京のファーウェイ(華為科技、HUAWEI)店舗のディスプレイ(FRED DUFOUR/AFP/Getty Images)

英オックスフォード大「ファーウェイから新規資金を受け入れない」

英オックスフォード大学は、中国通信機器大手、ファーウェイ華為科技、HUAWEI)から、新たな研究費支援や寄付の受け付けを停止した。大学広報は「ここ数カ月にわたる、英国とファーウェイとの関係を懸念する声が国民の間で高まっている」ことを理由に説明している。

BBC1月18日の報道によると、オックスフォード大学は同月8日に、スポンサー企業としてファーウェイから新たな資金を受け取らないと決定したという。同社からの寄付にも適用する。現在まで受け付けた69万2000ポンドの研究資金は継続利用する。

BBCによると、オックスフォード大学の決定は、将来的に英政府がファーウェイに対する規制を設ける可能性を示唆している。

英通信大手BT(BT.L)は先月、ファーウェイの製品を既存の第3世代(3G)と第4世代(4G)の基幹ネットワーク部分から排除し、第5世代(5G)のネットワークの主要部品としても使用しないと表明した。

ポーランド当局は今月、ファーウェイ上級幹部をスパイ容疑で逮捕した。また、米連邦検事が産業スパイ容疑で起訴するとの報道もある。英紙ガーディアンは16日、米通信大手Tモバイルの企業機密を窃盗した疑いで、検察がファーウェイを捜査していると報じた。

15日、英紙フィナンシャル・タイムズの取材に応じたファーウェイの任正非CEOは、中国政府のためのスパイ活動に関わっているとの疑いを否定した。

次世代通信網企画5Gの整備の入札において、米国や豪州、ニュージーランド、英国、日本、インドでは、ファーウェイの機器やシステムを官製もしくは民間で排除する方針。独紙16日の報道によると、ドイツ政府内も同様の動きがあるという。

(編集・佐渡道世)

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