NZ首相支持率が就任以来最高、銃乱射への対応で評価=世論調査

[ウェリントン 15日 ロイター] – 15日に発表された調査会社コルマー・ブラントンと1ニュースの世論調査によると、ニュージーランドのアーダーン首相(38)の支持率が2017年の就任以来最高水準に達した。首相は、クライストチャーチで発生した銃乱射事件への対応を巡って、国内外から賞賛されている。

調査では、アーダーン氏が好ましい首相との回答が2月の前回調査から7%ポイント上昇して51%となった。

3月15日にクライストチャーチの2カ所のモスク(イスラム教礼拝所)で発生した乱射事件では50人のイスラム教徒が死亡。今回は事件後初めての世論調査だった。

首相のライバルである野党・国民党のブリッジズ党首の支持率は、1%ポイント低下して5%となった。

政党でも、首相率いる労働党支持率が3%ポイント上昇の48%、一方国民党は2017年9月以来最低の40%となった。

首相は1ニュースとのインタビューでこの調査結果について質問され、「私に分かっているのは、自身の力の及ぶ限り働いているということだけ」と述べた。

アーダーン政権は発足以来、企業信頼感低迷や労組の台頭、景気鈍化に悩まされているほか、反対派は首相自身の若さと世界的な知名度に不信を表していた。

しかし、クライストチャーチの事件後速やかに、これはテロリズムだと明言し、イスラム教徒が着用するスカーフをかぶって事件被害者の家族らを励ますなどの激励を開始。スカーフを着けた姿がソーシャルメディアで拡散すると、世界中のイスラム教徒のほか、他国の指導者らからも賞賛の声が上がった。さらに首相は、事件発生から1カ月以内に新たな銃規制法を可決させている。

今回の調査は4月6─10日に実施、誤差は3.1%。

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