北朝鮮で国際見本市開催、450社超が出展 「過去最大規模」

[ソウル 21日 ロイター] – 北朝鮮の平壌で20日、国際商品見本市が開幕した。国連安保理の制裁下にあるにもかかわらず、中国を初め、数百の外国企業が参加し、過去最大規模とアナリストは指摘している。

北朝鮮の国営通信、朝鮮中央通信(KCNA)によると、20日に開幕した第22回平壌春季国際商品展覧会には、国内企業とともに、中国、ロシア、パキスタン、ポーランドなどの国・地域の企業あわせて450社以上が出展した。

北朝鮮情報サイトのNKニュースは、北朝鮮国営メディアの2007年から2019年にかけての発表を分析した結果、今年は過去最大規模と指摘した。

昨年の春季展覧会の出展社数は260社だった。

NKニュースによると、今年は少なくとも216社の中国企業が参加しているもよう。

NKニュースのマネジング・ディレクター、オリバー・ホットナム氏は、「制裁のせいで積極的な商取引ができないにもかかわらず、中国が北朝鮮ビジネスに関心をもっているとわれわれは最近感じていたが、この数字はそれを裏付けるものだ」と述べた。

国営メディアによると、開幕式典では、北朝鮮高官が、参加国と貿易や経済協力を推進し、技術の交流を深める機会になると主張した。

 

KCNAによると、出展された商品は、金属、エレクトロニクス製品、機械、建築材料、食品や消費財など。

国営メディアと海外の参加者がソーシャルメディアに投稿した写真は、健康サプリメントや液晶テレビ、ハンドバッグ、エアコン、衣料、台所用品、北朝鮮国産SUVなどが展示されている様子を映し出している。

駐北朝鮮英国大使のコリン・クルークス氏は「幅広い業界、国内製品と輸入品」、「海外からの参加は大半が中国」とツイッターに投稿した。

平壌のロシア大使館のフェイスブックには、ロシア製医薬品の展示ブースに立つアレクサンドル・マツェゴラ大使の写真が投稿された。

ただ、北朝鮮ビジネスを模索する企業は慎重だ。アナリストによれば、制裁により、北朝鮮とのあらゆる合弁事業、大半のビジネスが禁止されている。いくつかの外国企業は以前、制裁が撤廃された時のための地ならしをしているだけだと説明している。

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