中国漢方の材料目当て ケニア最大湖でナイルパーチ乱獲

初夏。日が高く上がった、ケニアのビクトリア湖畔のドゥンガビーチ。漁獲量を計測する仕事をしているベルナルド・オルオチ(Benard Oluoch)さんは、一夜漁から帰ってきた漁師から、魚を買い付けたばかりだ。この魚河岸で卸をしているベルナルドさんに、1メートル越えの、よく太ったナイルパーチを見せてもらった。

ベルナルドさんによると、このビクトリア湖の卸業のなかで、ナイルパーチは最も多く獲れる大型魚の一つ。地元では「ムブタ」とよばれ、湖周辺の漁業従事者、女性雇用など、周辺住民の生活を支えている。

ナイルパーチの浮袋は、中国当局が漁獲規制を敷くチャイニーズバハバの代替品となっている。スズキ目ニベ科のチャイニーズバハバの浮袋は、中国漢方の材料となり、高い需要がある。浮袋から抽出したゼラチンは、不妊治療、妊娠中のつわり緩和、関節の痛みを癒やすスープのダシ、さらには創傷を縫合するための細い糸を作る材料にもなる。

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