豪州は先住民族を認めるか、3年以内に国民投票

[10日 ロイター] – オーストラリアで3年以内に、先住民族を憲法で認めるかどうかの国民投票が行われる。米国、カナダ、ニュージーランドと違い、同国は憲法で先住民族を認めていない。

数十年前から議論され、先住民族との和解に苦慮してきた。先住民は英国からの入植者より早く、5万年前に豪大陸に着いた。先住民アボリジニのワイアット先住民問題相は10日、2022年までに投票すると約束した。

「先住民は自分らの土地や歴史に関する問題を、政府に聞いてもらいたいだけだ。地域・国家的な議論が促進するだろう」とワイアット担当相は述べた。

ワイアット氏は先住民として初めて閣僚に就任した。

だが、2022年までに事態を進展させるためには、政府と先住民指導者との間で、合意形成の仲介役を務める必要がある。

「出生証明書に先住民を載せることで、この国は強くなる」とワイアット氏は言う。「先住民には未来と過去があり、私たちは一緒に暮らし歩んでいるからだ。」

豪州の大企業の一部は、先住民を認めることが溝を埋める唯一の方法だと主張する。

豪先住民は1960年代半ばまで選挙権がなく、大半の社会経済指標で底辺にあった。平均余命は他の豪州住民より10年短く、刑務所の人口の27%を占める。

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