OPEC産原油需要、20年は減少 非加盟国の増産反映=月報

[ロンドン 11日 ロイター] – 石油輸出国機構(OPEC)は11日に公表した月報で、2020年の見通しについて、OPEC非加盟国の増産を反映しOPEC産原油に対する需要は減少するとの見方を示した。OPEC主導の協調減産にもかかわらず原油市場が再び供給過多に陥る可能性が示唆された。

OPEC産原油に対する需要減退は、原油価格の下落を阻止するために減産を行うOPECの政策が米シェールオイルなどに恩恵をもたらしていることを示している。こうしたことで、トランプ米大統領がOPEC加盟国であるイランとベネズエラに対する一段の制裁措置を実施する余地が拡大する可能性がある。

OPECが月報で20年の見通しを示すのは今回が初めて。OPEC加盟14カ国が生産する原油に対する20年の世界需要は日量2927万バレルと、今年予想される水準から日量134万バレル減少する見通しを示した。OPECが6月の生産ペースを維持した場合、20年は日量50万バレルを超える供給過多が発生する可能性がある。

全体的な世界需要については、20年は今年と同程度のペースで増加すると予想。米国と中国で経済成長ペースの鈍化が予想されるものの、世界経済の拡大ペースも今年並みになるとの見方を示した。

ただ「20年の見通しは貿易戦争がこれ以上激化しないなど、下方リスクが現実にならないことを前提としている」とし、ただ英国の欧州連合(EU)離脱のほか、製造業活動の減速は追加的なリスクとなると指摘した。

在庫については、先進国の5月の在庫が増加したと報告。在庫はOPECが指標とする5年平均を2500万バレル上回り、供給過多に陥る恐れがあることが示された。

OPEC加盟国の6月の産油量は日量6万8000バレル減の同2983万バレル。米国の対イラン制裁措置で協調減産の影響が拡大した。

OPECが2次情報源から集計した統計によると、イランの産油量は日量14万2000バレル減と、最も大きく減少した。

OPEC加盟国の中で最大の産油国であるサウジアラビアは日量12万6000バレル増の同981万バレル。ただ、減産合意の下でのサウジの割当量をなお下回っている。

OPEC月報の公表を受け、北海ブレント先物<LCOc1>は上げ幅を縮小した。景気減速や米中貿易戦争に対する懸念から、協調減産にもかかわらず原油価格は4月に付けた1バレル=75ドルを超える水準から下落している。

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