IMF、中国の台頭や金融技術への順応必要=専務理事代行

[パリ 16日 ロイター] – 国際通貨基金(IMF)のリプトン専務理事代行は16日、IMFには中国などの国々の台頭やフィンテック(金融技術)などへの順応が必要との考えを示した。

同氏はブレトンウッズ機関の75周年記念会の席で、欧州中央銀行(ECB)総裁に指名されたラガルド専務理事に代わって演説。「経済活動の中心は今後数十年で移行し、新しい金融センターが重要性を増すことになる。また新たな準備通貨がいずれ出現するかもしれない」と語った。

さらに「自由貿易や弾力的な為替相場、揺るぎない資本の流れが世界経済の繁栄には必要不可欠となる。だからこそ多国間機関、とりわけIMFは適応を続ける限り、その存在意義がこれまで以上に重要となるだろう」とした。

リプトン氏はIMF統治で加盟国に割り当てられる議決権について、世界第2位の経済大国である中国に6.09%しか割り当てられていないとした上で「われわれの制度は変化のペースに追いついていない」と指摘した。

仮想通貨(暗号資産)については、インターネットが情報にもたらしたものと同様の影響を決済にもたらし得るほか、金融業界を実体経済に一段と近づけたり、雇用創出につながる可能性があるとした。

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