「無謀じゃない。母さんのためだ」と、19階建てのアパートを登った男

絶望の淵にいるとき、人はときに勇敢な行動を見せます。人間の強さを見た人たちは驚愕するものです。

先週ウェスト・フィラデルフィアで起こった事件がその一例です。その地に住んでいる男性が寝たきり状態の母親火事が起こったアパートから救うために、19階建てのアパートの15階まで登りました。

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35歳の男性、ジャーメンは、その日ケンカをして階段から落下し、太ももにひびが入った状態でした。ジャーメンは彼の妹からの緊急連絡で現場に到着。現場では警察と消防隊が火事に対応していました。

ジャーメンは、アパート内部に置き去りになっている寝たきり状態の母親を助けに行きたいと消防隊に申し出ました。

消防隊と警察は、アパートはとても危険な状態であり、今建物に入ることは命令違反になるとジャーメンに言いました。ジャーメンに残された母親を助ける唯一の方法は、外から焼けたアパートの15階まで登ることでした。

ジャーメンはすぐさま母親がいる場所にたどり着くための一番の方法を考えました。ジャーメンは、建設の仕事で高い場所で働いていた経験があり、成功する自信がありました。

昔そのアパートに住んでいたときの建物の配置の記憶を頼りに、母親の住んでいる階までの最短ルートを考え、各フロアのベランダを登っていきました。

ジャーメンはすぐに母親のもとにたどり着き、母親はベランダの窓から息子が入ってきたのでとても驚きました。そして、息子の勇敢さに感謝し、私は大丈夫だと伝えました。

母親の安全を確認した後、ジャーメンはアパートを降りていきましたが、警察の命令無視をしたため逮捕されると思っていました。しかし、警察はジャーメンの勇敢さに感服し、母親を心配する息子の気持ちを理解していました。ジャーメンは警告を与えられただけだったのです。

ジャーメンの信じられないような勇敢さは、危険な状態でも、勇気、愛があればものすごいことを成し遂げることができるという一例なのです。

(大紀元日本ウェブ編集部)