米、中国で拘束のカナダ人2人の解放へ尽力=ポンペオ国務長官

[オタワ 22日 ロイター] – ポンペオ米国務長官は22日、カナダのトルドー首相、フリーランド外相と会談し、米政府高官が中国で拘束されているカナダ人2人の解放に向けて取り組んでいると伝えた。

ポンペオ長官は「カナダ人2人の解放を支援するため、私のチームが注力していることを理解してほしい」とし、「彼らを拘束することは間違っている」と述べた。

カナダ当局は昨年12月、米国の要請を受けて中国の通信機器最大手、華為技術(ファーウェイ)[HWT.UL]の孟晩舟・最高財務責任者(CFO)の身柄を拘束した。これを受け、中国当局は同国に滞在中のカナダ人2人を拘束。スパイ行為の容疑が持たれている。

トルドー首相は前日、通商や外交を巡る中国との対立をエスカレートさせないが、カナダ政府は国益を守る上で妥協するつもりはないと述べた。

ポンペオ長官は会談後の記者会見で「カナダ人2人の解放に向けて様々な外交活動に関わっており、2人が帰国して家族と再会できるまで取り組みを続ける」と強調した。

米国政府はファーウェイCFOを中国との通商交渉における切り札として考えているかという問いには「考えていない」と答えた。

在カナダ中国大使館は22日、中国とカナダの関係は「甚だしい困難」に直面しているとした上で、CFOの放免を改めて要求した。

*内容を追加しました。

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