インドが海外企業に誘致攻勢、通商紛争契機に中国からの移転狙い

[ニューデリー 29日 ロイター] – インド政府がアップル<AAPL.O>や鴻海精密工業(フォックスコン)<2354.TW>、緯創資通(ウィストロン)<3231.TW>などの海外企業を対象に、通商紛争を契機として中国からの拠点移転の背中を押そうと誘致攻勢に出ようとしている。ロイターが入手した消息筋1人の証言と文書で分かった。

消息筋によると、複数のインド当局者が今月14日に会合を開き、対象企業のリストについて協議した。リストには和碩聯合科技(ペガトロン)<4938.TW>も含まれる。

インド各省庁には誘致のための政策や優遇の仕組みを外国投資促進機関であるインベスト・インディアに提出するよう要請が行っている。電子機器、自動車、医薬品、通信など9セクターが対象に含まれる見込み。

文書によると、インド政府は26日から9月5日にかけて、各社の事業に最も良い投資地域を提案するため、企業と面会する。州政府も参加する。

14日の会合記録によると、この面会の後、市場要因やインド側の優遇措置など詳細を盛り込んだ提案の完成版を準備し、可能性のある企業に提示するという。

アップル、緯創資通、和碩聯合科技、鴻海精密工業はコメント要請に応じていない。

政府が新たな優遇措置を繰り出すのか、既存の措置を詳細に説明するだけなのかは不明。

しかし、こうした文書は、インドが既にチャンスを逸したとの懸念もある中で、機会を模索し素早く手を打とうとしていることを示す。

サプライチェーンを中国外で再構築しようと考える企業にとって、ベトナムのような国々が既に、迅速な許認可やぶれない政策を武器に、第一の移転先に浮上しているとの指摘が出ている。

米戦略国際問題研究所(CSIS)の米インド専門家、リチャード・ロッソー氏は「これとは別に、インドも巨大な国内市場を持つ国ではあるが、(ベトナムのような)国は既に動いている」と指摘。「新しい流れをつかむのに無駄にする時間はない。実際のところは、もう乗り遅れてしまったのではないかという疑問さえある」と述べた。

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