アマゾン森林火災、子どもに呼吸器疾患など健康リスク=WHO

[ジュネーブ 30日 ロイター] – 世界保健機関(WHO)は30日、アマゾン地域の熱帯森林で続く火災が、特に子どもの間で呼吸器系疾患などの健康上のリスクをもたらすと指摘した。

WHOで公衆衛生・環境・健康の社会的要因を担当するディレクター、マリア・ネイラ氏は「子どもの間で特定の呼吸器疾患の発症の報告を受けているが、組織的な監視に基づく報告はできない」とし、現地の医療施設から報告された事例について言及した。

ネイラ氏は、火災の発生現場付近の住民が避難し、死亡者の報告は受けていないと述べた。大気汚染により悪化の可能性があるぜんそくなどの既往歴がある場合は、火災の煙によってリスクが高まると説明した。

火災発生現場との距離や煙の強さによって人間への影響は異なるが、大気汚染物質は、火災の程度が激しい地域では「長期間」残存するという。ただ火災によって、大気汚染物質へ「強力に長期にわたって」さらされることから発生するがんなどの発症リスクが高まるといった長期的な問題は、発生しにくいとの見方を示唆した。

ブラジルのボルソナロ大統領が24日、軍を消火に出動させて以来、火災はやや下火になっている。

関連記事
全世界の若者から絶大な人気を博しているショートビデオ共有アプリTikTok。しかしアメリカでは最近、バイデン大統領がTikTokに関する新法に署名した。
中国共産党はWHOを代理人とし、米国に対する「ハサミ戦略」を始めるだろう。新たに進められているパンデミック条約がその引き金となる。
韓国最大の太陽光発電メーカーであるハンファ・ソリューションズ傘下のQcellsは中国江蘇省啓東市にある工場を6月30日に永久閉鎖する。
中国共産党の国家安全部が主導する研究機関は、AI技術とビッグデータを利用してカナダの華人議員の個人情報を密かに収集している。
米イエレン財務長官の最近の訪中は、新たな貿易戦争の予兆であるとする見方がある。イエレン氏は中国当局に対し、ダン […]