ロシア北極圏LNG事業が始動、投資規模210億ドル 日中の企業など参画

[ウラジオストク(ロシア)/シンガポール 5日 ロイター] – ロシアの民間天然ガス会社ノバテク<NVTK.MM>が主導する北極圏の液化天然ガス(LNG)事業「アークティック LNG─2」が始動することになった。同事業に参画する企業が5日、ウラジオストクで開催された国際会議で最終投資決定(FID)に署名した。

「アークティック LNG─2」には、フランスのトタル<TOTF.PA>、中国石油天然ガス集団(CNPC)[CNPET.UL]、中国海洋石油(CNOOC)<0883.HK>、三井物産<8031.T>、石油天然ガス・金属鉱物資源機構(JOGMEC)が参画している。

ノバテクのミケルソン最高経営責任者(CEO)は、2023年に生産を開始する予定で、80%をアジア向けに輸出するとの目標を示した。

「アークティック LNG─2」は年間で2000万トン近い生産能力を持つ。ウッド・マッケンジーによると、FIDに至った事業としては最大規模という。ノバテクにとって3件目のLNG事業となる。

ロシアのノバク・エネルギー相は「ロシアにとり重要なプロジェクトで、LNG生産能力の創出という、われわれの戦略に沿うものだ」と述べ、「アークティック LNG─2」への投資額が210億ドルに設定されたと明らかにした。

世耕弘成経済産業相は、「アークティック LNG─2」は日ロ関係の歴史において最大級のプロジェクトで、日ロの結束を一層強めることになると指摘。日本政府として、プロジェクト実現に必要なあらゆる支援をする方針を示した。

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