米上院民主党、香港の自治権検証を義務付ける法案の優先審議要求

[ワシントン 5日 ロイター] – 米民主党のシューマー上院院内総務は5日、夏季休会が明けて来週再開する議会で、香港の自治権の状況を米国務省が毎年検証することを義務付ける超党派法案を優先的に審議するよう、共和党上院トップに求めた。

シューマー氏は声明で、「香港の人々が表現の自由など民主主義における基本的権利を行使するにあたり、中国共産党が取る行動にわれわれが対処することが極めて重要」と強調、この問題を今秋の上院民主党の5つの優先事項の1つに挙げた。

中国の習近平国家主席に対し、米上院が香港の人々を完全に支持していることを示す必要があるとした。

シューマー氏は上院で多数派を占める共和党のマコネル院内総務に対し、超党派法案を優先的に審議するよう求めた。

法案を提出したのは、共和党のルビオ上院議員、民主党のカーディン上院議員など。米国は香港に優遇措置を適用しているが、法案が成立すれば、優遇措置の継続が妥当かどうかを判断するため、国務省が香港の自治権の状況を毎年検証することになる。

ルビオ氏は2日前の米紙ワシントン・ポストへの寄稿で、同法案は香港の自治権を侵害した中国と香港の当局者が制裁対象になり得ると明確にする内容になっていると明らかにしている。

香港政府トップの林鄭月娥(キャリー・ラム)行政長官は4日、長引く抗議活動の発端となった「逃亡犯条例」改正案の正式撤回を表明したが、デモ隊は改正案撤回のほかにも警察による暴力行為を調べる独立調査委員会の設置などを求めている。

 

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