英、イランがタンカーの石油をシリアに売却と非難

[ロンドン 10日 ロイター] – 英国のラーブ外相は10日、英領ジブラルタルで拿捕(だほ)された後に解放されたイランの石油タンカー「アドリアン・ダリア」が積み荷の石油をシリアのアサド政権に売却したとの見解を示し、シリアには売却しないとの約束を反故(ほご)にしたとして非難した。

同タンカーは欧州連合(EU)の制裁に違反してシリアへ石油を輸送していた疑いで7月4日にジブラルタル沖で英海兵隊により拿捕されたが、積み荷をシリアで降ろさないとイランが書面で確約したことから8月15日に解放されていた。

しかし、英外務省は声明で、イランがシリアに同タンカーの石油を売却したことは明白だと主張。ラーブ外相は「イランは自国の約束を完全に反故にした」と批判し、シリアの「残忍な政権に対する石油の売却は、地域の治安を乱すことを目的とするイラン政府の一連の行動の一環だ」と断じた。

「イランの行動は国際規範に反しており、容認できない」とし、この問題を月内に国連で提起する考えを示した。

米国務省の報道官は同日、「イラン政府は再び、残忍なアサド政権への違法な石油の輸送に関する国際社会への約束を破った」とコメント。ただ、同タンカーの石油がアサド政権に売却されたかどうかには直接言及しなかった。

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