27年間の結婚生活を続ける世界で初めてのダウン症カップル 

1981年イングランド。ガレスが17歳、ディーナが19歳の時、二人は初めて出会いました。当時ガレスは女の子から大人気で、彼女が3人もいたそうです。しかし、ディーナを見て一目ぼれしたガレス。二人は付き合い始め、その関係はゆっくりと深まっていきました。そして1992年7月に二人は出会って11年後のディーナの誕生日にめでたく結婚式を挙げたのでした。

とても素敵な結婚式で二人は式の用意を数カ月も前からしていました。二人は誓いの言葉を大きな声で言い、参列者のみんなが大変驚きました。ダンスも披露し、とても楽しい式になりました。

27年もの長い間一緒にいられる秘訣をガレスに聞くと「お互い我慢しあっているからね」と答えてくれました。またディーナは「今でもガレスのことを愛している」と言います。二人は休みを取るとよく二人で色々なところにお出かけをします。夏にはキャンプをしたり、夜にはダンスをしに行ったりもします。

Dimitris Vetsikas/Pixabay

同じダウン症のカップルがアメリカにもいます。ポールとクリスです。この夫婦は結婚して25年になります。しかし残念ながら今年の4月にポールはこの世を去りました。

ポールは若年性認知症を患いましたが、闘病の末わずか56歳で亡くなりました。悲しい事実ですがダウン症の人の平均寿命は全体の平均年齢よりも短いのです。だいたいの人が60歳前後で人生の幕を閉じると、ある研究で分かっています。

二人は1980年頃に出会ったのですが、お互い一目ぼれでした。生まれた時、二人の両親は医者に子供たちを施設に入れるべきだと言われましたがそれを拒み、普通の生活をさせることにしました。その決断があったからこそ二人はこうやって出会うことができたのです。

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二人は結婚し州立の障碍者用のアパートで暮らし始めました。しかし、2018年、ポールの認知症が徐々に現れ始めたのです。だいたい50歳くらいになるとダウン症の約50%の人が認知症になることが分かっています。

59歳のクリスはポールが亡くなる少し前に蝶々の絵を描いてポールにプレゼントしました。それをポールはとても気に入りました。「ポールはその絵をすごく気に入ってくれたの。今、ポールも蝶々みたいに自由に空を飛んでいるんだと思うわ」とクリスは話してくれました。

長い時間幸せな結婚を続ける秘訣は、無条件の愛なのではないでしょうか。この二組の夫婦のように純粋で愛情溢れる結婚こそが、本当に幸せな結婚生活と言えるでしょう。

(大紀元日本ウェブ編集部)