台湾与党、中国は「民主主義の敵」と批判 選挙干渉疑惑受け

[台北 25日 ロイター] – 台湾の蔡英文(ツァイ・インウェン)総統の与党・民主進歩党(民進党)は25日、1月11日の総統選・立法委員(国会議員)選挙を前に中国が台湾の政治に介入しているとの報道を受けて、中国は「民主主義の敵」だと批判した。

オーストラリアの報道によると、中国人スパイを名乗る男が亡命を求めており、中国が台湾、オーストラリア、香港でどのような政治的な干渉を行っているか豪保安情報局(ASIO)に情報を提供したという。

台湾独立を志向する民進党の卓栄泰主席は記者会見で、フェイクニュースの多くは中国発だとして、さらなる調査が必要だと指摘。「民主主義の敵は中国だ。現在、台湾にとって最も野心的な敵および競合相手も中国だ」と述べた。

報道によると中国人亡命者は、台湾で親中路線の最大野党、国民党の韓国瑜・高雄市長などをメディアが好意的に取り上げるよう誘導する手助けをしたと述べている。[nL4N28517G]

卓氏は、国民党は選挙の直接的な敵だが、最大の挑戦を仕掛けてくるのは「最強の破壊力」を持つ中国だとした。

国民党の韓氏は中国共産党から金銭の受領があった場合は選挙への出馬を撤回すると表明した。

これとは別に国民党の報道官は、この問題は「共産党の間抜けなスパイ行為」の1つで、早急の調査が必要だと強調。また、台湾政府はこの問題を「選挙操作」のために使おうとしていると訴えた。

そのうえで「蔡政権や国家治安当局に関連事案の説明を求める。この問題について曖昧な態度を取って選挙に影響を及ぼすのはやめるべきだ」と述べた。

 

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