新欧州委員長、就任1週目はCOP25出席とアフリカ外遊

[ブリュッセル 1日 ロイター] – フォンデアライエン新欧州委員長は今週、スペインの首都マドリードで開かれる第25回国連気候変動枠組み条約締約国会議(COP25)に出席し、アフリカも訪問する。就任1週目の日程は、新体制となった欧州委の任期5年間の優先事項を示している。

同氏はEUの温室効果ガス排出量を30年までに半減させると公約するなど、気候変動対策で高い目標を設定している。

就任初日を迎えた1日は記者団に対し、2050年までに域内の二酸化炭素(CO2)排出を実質的にゼロにする「カーボンニュートラル」を達成するとの目標に再び言及。

2日のCOP25開幕に合わせてマドリード入りし、気候変動対策である「欧州グリーンディール」の重要性を訴えるとみられる。これに続き、欧州連合(EU)の執行機関である欧州委は11日にフォンデアライエン氏が打ち出してきた目標を文書化した法案を公表する見込み。[nL4N2893OE]

一方、同氏の外交上の優先事項はそれほど明確にはなっていない。

同氏は記者団に「6日にEU域外の初外遊を行う。訪問先はアフリカだ」と述べた。アフリカを一段と重視するEUの立場を示す象徴的な外遊とみられる。EUはアフリカ諸国にとって主要な貿易相手で援助国だ。EUはアフリカの経済的潜在力を生かし、危険を顧みずに地中海経由で欧州に渡る移民の流れを止めるために、アフリカへの投資を増やす意向を示してきた。

アフリカでフォンデアライエン氏は、10月にノーベル平和賞に決まったエチオピアのアビー・アハメド首相などと会談する見通し。

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