フェイスブック、シンガポール政府の指示に従い投稿に「訂正通知」

[シンガポール 30日 ロイター] – フェイスブック<FB.O>は30日、シンガポール政府がフェイクニュース防止法(POFMA)に基づき訂正を指示した投稿について、その末尾に「訂正通知」を掲載した。一方で、同国政府に対し、新たな法律を慎重に運用するよう求めた。

シンガポール政府は11月29日、10月に施行した(POFMA)に基づき、問題視した投稿の訂正をフェイスブックに指示した。投稿者はブロガーのアレックス・タン氏で、自身が運営するフェイスブックページで内部告発者とされる人物の逮捕と選挙での不正を非難した。シンガポール政府はこの投稿を「虚偽」だとしてタン氏に訂正を命じたが、同氏は訂正要請に応じなかった。[nL4N2891RU]

フェイスブックの通知は「フェイスブックは法律により、この投稿に虚偽情報が含まれているというシンガポール政府の主張を伝える義務がある」としている。この通知は投稿の末尾に掲載され、シンガポールのユーザーにしか見えないという。投稿の内容そのものは全く修正されていない。

タン氏は自身がオーストラリア市民だとして、シンガポール政府の命令に従わない意向を示した。POFMA当局はタン氏に対する調査を開始したことを明らかにしているが、ロイターは同氏のコメントを得られていない。

フェイスブックの広報担当者は電子メールで、「シンガポールの法律に則って、政府が虚偽の情報を含んでいると判断した投稿に通知を掲載した」と指摘。「この法律は施行されてから日が浅いが、シンガポール政府は法律が表現の自由に影響しないとが確約しており、慎重で透明性のある運用につながることを期待している」と注文を付けた。

一方、シンガポールのユーザーの一部は、フェイスブックによる通知が見られないと話している。

 

(※原文記事など関連情報は画面右側にある「関連コンテンツ」メニューからご覧ください)

関連記事
中国共産党はWHOを代理人とし、米国に対する「ハサミ戦略」を始めるだろう。新たに進められているパンデミック条約がその引き金となる。
韓国最大の太陽光発電メーカーであるハンファ・ソリューションズ傘下のQcellsは中国江蘇省啓東市にある工場を6月30日に永久閉鎖する。
中国共産党の国家安全部が主導する研究機関は、AI技術とビッグデータを利用してカナダの華人議員の個人情報を密かに収集している。
米イエレン財務長官の最近の訪中は、新たな貿易戦争の予兆であるとする見方がある。イエレン氏は中国当局に対し、ダン […]
全世界の軍事費支出が9年連続で増加し、過去最高値を再び更新したことが明らかになった。スウェーデンに本部を置くシンクタンク「ストックホルム国際平和研究所(SIPRI)」が22日(現地時間)に公開した報告書によると、昨年の全世界の軍事費支出規模は約2兆4400億ドル(約772兆円)に達すると集計された。