米中の「第2段階」通商合意、複数回に分割も=米財務長官

[ドーハ 14日 ロイター] – ムニューシン米財務長官は14日、米中が「第1段階」の通商合意に至ったことについて、世界経済の成長にとって「非常に良い」と述べた上で、第2段階の合意には複数回の段階を経て至る可能性があるとした。カタールで開かれたドーハフォーラムで語った。

米中両政府は13日、通商協議で「第1段階」の合意に至った。[nL4N28N3GZ]

ムニューシン長官は「第1段階」合意の詳細を記したファクトシートは双方による事実と文言のチェックが終わった後、14日遅くか15日に明らかになると述べた。

長官は「『第1段階』の合意が来年1月に完全に履行されることを期待する」とし、「最も重要なのは、履行可能な『第1段階』合意の確実な履行だ。その後に、『第2段階』合意の交渉を始める」と強調した。

その上で、「『第2段階』には重要な課題が残っている」とし、「第2段階」の中でも、おそらくはA、B、Cとさらに段階が分かれるとの見方を示した。

通商合意によってトランプ米大統領の再選の可能性は高まるかと問われると、長官は「大統領は何が起ころうと再選するだろう。大統領は素晴らしい経済を築くとともに、国家の安全保障に非常に力を入れているからだ」と語った。

また、米政府が多くの国に幅広く、定期的に制裁を課すことで、世界の準備通貨としてのドルの長期的な地位が損なわれる可能性について問われると、制裁は軍事衝突の代替手段としてしばしば用いられると説明。「だが、われわれが制裁について注意深くしていなければ、人々は他の通貨を使い始めるだろう」とも述べた。

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