中米の移民希望者数百人がメキシコに違法流入、治安部隊と衝突も

[スチアテ川(グアテマラ/メキシコ) 20日 ロイター] – 中米諸国からの数百人の移民希望者が20日、グアテマラからスチアテ川を渡ってメキシコへ違法に入り込み、一部で治安部隊と衝突が発生している。米国に対して移民流入抑制を約束したメキシコのロペスオブラドール大統領にとっては、新たな難題を突き付けられた形だ。

伝えられた現地の映像を見ると、まだグアテマラ側の川岸にいたいくつかの集団は、メキシコの国境警備隊の数人に投石を始めるなど険悪な雰囲気も漂っていた。

移民希望者の大半はホンジュラス人で、スチアテ川にかかる橋で行われているメキシコへの入国手続きの停滞にしびれを切らしたもようだ。移民希望者の中には、メキシコ当局から入国を拒否される人も出ている。

ホンジュラスからやって来た18歳のイングリッドさんは「われわれはここに定住しに来たのではなく、川の向こう側に行きたいだけだ。自分の国には帰りたくない。何もなく、空腹があるだけだ」と切実な境遇を訴えた。

メキシコ国境に近いグアテマラの町には、少なくとも2000人の移民希望者が滞在している。

メキシコ内務省によると、同国は移民希望者に南部で仕事を紹介しているが、それを受け入れないか、難民申請を求める人には、米国に向かうための通行許可は発行せず、ほとんどは本国に送還することになるという。

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