米中、「第2段階」通商合意に向け近く交渉開始=米財務長官

[ダボス(スイス) 24日 ロイター] – ムニューシン米財務長官は24日、中国との通商協議について、両国が「第2段階」の合意に向け近く交渉を開始するとの見方を示した。

スイスで開かれている世界経済フォーラム年次総会(ダボス会議)に出席中のムニューシン長官はインタビューで「中国は米国からの輸入拡大プログラムの一環として他の関税措置も取り下げると予想している」とし、「両国間に見解の相違はないと考えている。第2段階の合意に向け、近く交渉が開始されると予想している」と述べた。

米中は今月15日、貿易交渉を巡る第1段階の合意に署名した。[nL4N29K3WN]

今回のダボス会議では中国の存在はあまり目立たず、世界的な通商問題を巡ってはデジタル課税などを巡る欧米の攻防が注目を集めた。ムニューシン長官はこの問題については「米企業のみを対象とした課税には反対する」と述べた。

今回の会議では気候変動を巡る問題への政治面、およびビジネス面での対応も焦点となった。ムニューシン長官は「昨晩の晩餐会では気候変動がもっぱら話題になっていたが、私自身は中国で(新型コロナウイルスによる肺炎の感染拡大という)深刻な公衆衛生問題が発生していることに言及した。(新型肺炎を巡る問題は)自分自身が触れるまで誰も話題にしていなかった」と指摘。その上で「環境問題は重要だ」とし、「若者はこの問題に焦点を当てているが、次世代に影響を及ぼす重要な問題は他にもある」と述べた。[nL4N29S48M] [nL4N29S2CB][nL4N29T0YH]

このほか制裁措置については、どのように利用されるのか、またドルにどのような影響が及ぶかについて慎重に検討する必要があると指摘。基軸通貨としてのドルの責任を極めて深刻にとらえていると述べた。

また、米財務省が20年債を中心に長期債の増発を検討していることも表明。「50年債や100年債よりも20年債の増発が可能だ。調達資金の増加と償還期限の延長の双方の面で20年債が現時点で優先事項となっている」と述べた。

 

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