新型肺炎の感染者1300人超、欧・豪州に拡大 中国では医師死亡

[北京 25日 ロイター] – 新型コロナウイルスによる肺炎の感染が拡大し、中国国内での死者数は前日から15人増えて41人に達した。中国では春節(旧正月)の休暇が始まったものの、旅行の制限や行事の中止が相次いでいる。

野生動物を違法に取り引きしていた海産物市場に端を発したウイルスの感染者は、世界で1300人超に拡大した。各国の衛生当局は、世界的な大流行になるのを防ぐこうと躍起になっている。

国営メディアの中国グローバルテレビジョンネットワークはツイッターを通じ、湖北省武漢市で治療に当たっていた62歳の医師が新型肺炎で死亡したと報じた。死者数41人に含まれているかは不明。

米コーヒーチェーンのスターバックスは25日、春節の期間中は湖北省にあるすべての店舗の休業を発表。米マクドナルドも省内の5市で同様の措置を取っている。

国家衛生健康委員会は25日、中国全土での感染者は1287人と発表した。また、深刻な状況の武漢を支援するため、総勢1230人の6つの医療チームを編成し、このうち3チームがすでに現地入りしたことを明らかにした。

中国以外での感染も拡大し、これまでにタイ、ベトナム、シンガポール、日本、韓国、台湾、ネパール、フランス、米国、オーストラリアで患者が確認されている。

オーストラリアでは25日に初めて感染が確認された。患者は50代の中国人で、武漢に滞在した後、19日にオーストラリアに到着した。

フランスでは3人の発症が確認され、2人はパリ、1人はボルドーの病院で治療を受けている。欧州で新型肺炎が確認されたのは初めて。

各国の空港で、中国からの渡航者に対する検疫を強化している。

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