米司法省、中国政府代理人で中国軍中尉らを起訴 すでに出国

米国司法省は1月28日、中国軍中尉・葉燕青(音訳Ye Yanqing、29)を、中国政府の代理人であることを申告していないとして、刑事起訴した。葉はすでに米国から中国に戻った。同省は同時に、ハーバード大学の教授と中国籍の2人の起訴を発表した。省代理人によると、これらの起訴は、中国共産党政権による米国の知的財産窃盗の活動の一環だという。

司法省の発表によると、葉は学生ビザ(J-1)で2017年10月~2019年4月までボストン大学に留学していた。このほど、同大学の物理研究所に務めるとして、学生ビザの延長を申請した。米審査官が背景を調査したところ、葉が中国軍に兵役し、かつ中国政府のために活動する「外国政府代理人」であることがわかった。

起訴状は、葉が「中国政府の代理人として行動していたが、これを司法長官に通知していなかった」と指摘した。また、軍位を隠して学生ビザを申請していたため、虚偽に基づくビザ申請として追訴している。

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