香港市内のマンションで住民2人の新型肺炎への感染が発生した。写真は香港市内の様子。2020年2月9日撮影(DALE DE LA REY/AFP via Getty Images)

香港、感染確認の2人は同じマンションの住民 トイレ排水管経由か

香港の衛生当局11日の発表によると、市内の同じマンションの住民2人が新型コロナウイルスに感染したことが分かった。専門家は汚水通気管を経由して感染した可能性があるとみて、一部の住民を自宅から指定の施設に隔離させた。

2人は34階建てのマンションの同じ列にある別々の住宅に住んでおり、10階ほど離れている。最初に発症した75歳の男性は高層階に住んでおり、中国本土を訪れたことを隠していたが、1月30日に症状が現れた。もう一人は低層階に住む62歳の女性だ。

2人の自宅は同じ列にあるため、香港の医学専門家はウイルスはマンションのトイレ排水管を経由して女性に感染した可能性があるとみている。

専門家らは女性の自宅を調べたところ、トイレ排水管についている通気管が密封されていなかったことが分かった。ウイルスが通気管から女性患者の自宅に漏れた可能性があるという。

香港大学の袁國勇教授(微生物学専門)はテレビ番組に出演し、飛沫感染、接触感染のほか、空気感染の可能性も排除できないと述べた。

当局は10日の夜、患者と同じ列に住む全員に隔離措置を講じた。今後、各住宅にある通気管に不備がないかを調べる方針だ。

新型コロナウイルスの感染経路について、中国当局は2月3日、ウイルスの遺伝物質が患者の便や直腸から採取した検体で見つかったとして、経口感染(糞口感染)の可能性があると発表した。

(翻訳編集・李沐恩)

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