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中国で呼吸器感染症が拡大 子供の重症例・死亡も

2025/12/18
更新: 2025/12/18

12月に入って以降、中国各地でインフルエンザの流行が拡大している。感染の広がりは非常に速く、多くの患者が出ており、特に学校での感染が深刻化している。重度の肺炎でX線写真で肺全体に白い斑点が見られる(白肺)患者も急増している。報道によると、浙江省では11歳の男児がウイルス感染後、わずか1日で白肺に進行し、集中治療室(ICU)で緊急治療を受けたという。子供の死亡例も相次いで報告され、保護者の不安が広がっている。

中国メディアが12月17日に報じたところによると、浙江省の11歳の男児は1日の朝に発熱し、軽いせきの症状が出たため、家族は当初、軽い風邪だと考えていた。しかし、その日の夜には呼吸が困難となり、翌朝には白肺に進行。窒息の危険があるとして、緊急で小児集中治療室(PICU)に搬送された。

また、江蘇省徐州市清豊県では、4歳の女児が2日間の発熱後、病状が急速に悪化して白肺となり、病院では体外膜型人工肺による治療を行った。

12月10日には、河南省鄭州市で7歳の女児がA型インフルエンザに感染し、短時間のうちに右肺に重度の陰影が確認されたとの報道が、ネット上で大きな注目を集めた。

北京市民の王さんは「インフルエンザは本当に深刻です。周囲でも感染者が次々に出ていますし、学校での感染は特にひどい。病院では点滴を受けるにも長蛇の列で、順番が回ってきません。私自身も白肺で約2週間入院しました。同じような患者は非常に多いです」

中国共産党(中共)の官製メディアは、中国が現在、呼吸器感染症の多発期に入っており、感染状況は全体として拡大傾向にあると伝えている。インフルエンザは高い流行水準にあり、呼吸器合胞体ウイルス(RSウイルス)やライノウイルス(一般的な風邪の原因)も一定の活動が確認されているという。

12月11日に中共疾病予防管理センターが発表したデータによると、全国の外来および救急外来におけるインフルエンザ様症状の患者のうち、インフルエンザウイルスの陽性率は54.2%に上昇し、前週から3.1ポイント増加した。

ただし、実際の感染状況や重症者数については、正確な実態は明らかになっていない。

中国のブロガーは「検査すると、複数のウイルスに同時に感染している子供が少なくない。重複感染によって症状が重くなり、今年は特に深刻だと感じている」と指摘した。

報道によると、北京、天津、上海など主要都市を含む各地で患者が急増し、医療機関の負担が大きくなっている。河南省や四川省などでは、子供の死亡例も報告され、保護者の間で不安が高まっている。

12月7日には、四川省のネットユーザーが、病院で8歳の子供がA型インフルエンザに感染して亡くなったとする動画を投稿した。映像では母親が泣き崩れる様子が映され、「決して軽視してはいけない」と注意を呼びかけていた。

一部の市民は新唐人テレビに対し、子供だけでなく、若い世代の急死例も各地で増えていると語り、中国で広がっている感染症は新型コロナウイルスの変異株ではないか、当局がA型インフルエンザを理由に実態を隠しているのではないかとの疑念を示した。

河南省の邵さんは「病院には本当に多くの患者がいる。今も新型コロナだと思う。亡くなっているのはほぼ重複感染若者で、30代や40代の人が多い」と語った。

最近では、中国のボディビル選手、王昆氏が30歳で突然亡くなり、このニュースは大きな関心を集めた。

12月9日、江西省萍郷市の婦幼保健院は、疾病対策センターのインフルエンザ検査データを引用し、直近3か月間の全国のA型インフルエンザによる重症例と死亡例が、前年同期比で40.2%増加したと発表した。実際の数値は、これを上回る可能性がある。