企業活動の再開に伴い、およそ1億6000万人が帰省先などから都市部に移動する見通しだ(Kevin Frayer/Getty Images)

中国各地、企業活動の再開で集団感染が発生 

2月10日から徐々に操業を再開した中国では、新型コロナウイルスによる集団感染が各地で相次いだ。感染者を確認した企業は濃厚接触者を隔離し、再び操業停止に追い込まれた。

北京市疾病管理センターの龐星火副主任は16日の記者会見で、帰省から都市部に戻った市民に対して、2週間の自主隔離を呼びかけた。同副主任は、北京に戻った地方出身の患者の例を挙げた。この患者は帰省中、感染患者の親戚と接触し、自身にも「風邪」の症状が現れた。検査で感染が判明したという。

さらに、この患者と同じ会社の従業員で、隔離措置にあった数十人のうち一人の感染が確認された。「社員食堂で食器を返却するとき、最初の感染者と一緒に並んで待っていた」と従業員の一人は証言したという。当時、2人ともマスクをつけていなかった。

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