豪医療当局、新型ウイルス感染者の入国阻止は不可能

[シドニー 2日 ロイター] – 豪政府のチーフメディカルオフィサーを務めるブレンダン・マーフィー氏は2日、新型コロナウイルスについて、感染が広がる日本と韓国に対して懸念を表明した上で、海外の感染者の豪入国を完全に防ぐことはもはや不可能になったとの認識を示した。キャンベラで記者団に述べた。

豪国内では1日に新型ウイルス感染による初の死者が報告された。これまでの感染者数は、1日の死者を含めて29人となったが、市中感染は起きていないとされる。

マーフィー氏は「感染者の入国を完全に阻止することは、もはやできない」と警告。「日本と韓国は感染の制御に尽力しているが、われわれは、日韓およびその他の高リスク国から感染者が入国してくる可能性を懸念している」と述べた。

オーストラリアは2月1日以降、2週間以内に中国に渡航した外国人の入国を禁止しており、3月1日にはイランも対象国とした。入国規制は少なくとも3月7日まで続けられる予定。豪国民と永住権保持者は規制の対象外となっている。

マーフィー氏は、入国規制は「事態を落ち着かせる方法」だとし、イタリアと韓国の医療機関で勤務した豪州人について、帰国時後2週間は自宅待機するよう促した。ただ、イタリアと韓国では感染が一部の地域に集中しているとし、入国規制の拡大は不要だとした。

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