米議会、新型ウイルス対策法案で政権側と詰めの交渉 ワクチン価格で対立

[ワシントン 3日 ロイター] – 米議会は3日、最大90億ドル規模の新型コロナウイルス対応緊急予算措置を巡りトランプ大統領と合意に近づいた。ただ、民主党の上院トップ、シューマー院内総務は、ワクチン価格を巡る意見の対立が合意を阻んでいると明らかにした。

上下両院の指導部はこの対立を解消し、週内に議会で可決したい考えを示した。

予算を巡る交渉に詳しい関係筋によると、問題となっているのは民主党による2つの要求で、1つは、新型コロナウイルスのワクチンの価格は「公正で妥当な」水準であるべきとの文言を予算案に含めるというもので、もう1つはワクチンを購入する経済的余裕のない人々を政府が支援するという内容。

共和党の関係者からコメントは得られていない。

トランプ大統領は、約85億ドル規模の予算措置がまとまるだろうと指摘。政権側が当初要請した25億ドルを大幅に上回る。一方、下院のホイヤー院内総務(民主党)は予算案はまだ作成中としながらも、「80億もしくは90億ドル」が米経済に注入される可能性があると述べた。

予算措置の詳細はまだ明らかになっていないが、民主党の議員らによると、下院が作成中の案には、州・地方政府による感染拡大への緊急対応に向けた予算が含まれる見通しで、感染拡大の影響を受けている中小企業向けの無利子融資も盛り込まれる可能性があるという。

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