米加州、乗員・乗客の感染疑われるクルーズ船を沖に足止め 検査へ

[サンフランシスコ 4日 ロイター] – 米ハワイからカリフォルニア州サンフランシスコに帰港する予定だったクルーズ船「グランド・プリンセス」の乗員・乗客のうち少なくとも21人に新型コロナウイルスの感染が疑われる症状が見られ、検査のために入港を遅らせている。同州のニューソム知事が4日、明らかにした。

乗客11人と乗員10人が新型ウイルスの感染が疑われる症状を訴えているという。

ニューソム知事は「数千人を乗せたクルーズ船を沖に足止めしている」と述べ、これから検査をすると説明した。

検査キットはクルーズ船に空輸され、検体もサンフランシスコのベイエリアにある州の研究所に空輸されるという。検査の結果は数時間以内に判明すると知事は話した。

同じクルーズ船が2月にサンフランシスコ━メキシコ間を運航した際の乗客2人がその後、発症して検査で陽性が確認された。このうち高齢の男性が今週死亡。カリフォルニア州で最初の死者となった。

ニューソム知事によると、もう1人も症状は重い。2人とも乗船中に感染したと衛生当局者らはみている。

州の衛生当局者らと米疾病対策センター(CDC)が協力し、前月の乗客約2500人と連絡を取ろうとしているという。

検査の結果次第では、クルーズ船はサンフランシスコ以外の港に向かう可能性もある。

ニューソム知事は同日、州内での新型コロナウイルスの感染拡大を受け、非常事態宣言を発令した。

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