イタリア、新型ウイルス死者463人に 感染者9172人

[ローマ 9日 ロイター] – イタリア市民保護局は9日、新型コロナウイルスの完全による死者数が97人増えて合計463人になったと発表した。増加率は26.5%と、前日から鈍化した。

感染者数は9172人。増加率は24%と、国内で感染が確認された2月21日以降で最高となった。

これまでに感染が確認された人のうち724人が完全に回復。回復者の数は前日の622人から増加した。集中治療室で治療を受けているのは約733人。前日は650人だった。

イタリア北部のロンバルディア州当局はこの日、新型ウイルスの感染が拡大している同州の死者が66人増加し、333人に達したと発表した。

同国政府は7日、欧州で最も深刻な被害が出ている新型ウイルスの阻止に向け、金融の中心地ミラノを含む北部の大部分を事実上封鎖する措置を導入。4月3日まで集会や人の移動を制限し、ウイルスの封じ込めを目指す。

政府は映画館や劇場、博物館などの施設閉鎖を指示したほか、スポーツイベントもキャンセルされた。また、店舗やレストランには客が1メートル以上距離を置くよう通達を出した。

また、イタリアオリンピック委員会(CONI)はこの日、国内のスポーツ団体の代表者との会合後、すべてのスポーツ関連イベントを4月3日まで中止するよう呼び掛け、声明で「全ての人にとって、健康が最優先事項となる」とした。

ロンバルディア州のミラノでは公共交通機関は運転しているが、街中は通常に比べ閑散としており、多くの小規模店やカフェは休業している。営業中の店も大半で客の姿は見えない。

市中心部にあるデパートの店員は「全く人がいない。こんな状況は経験したことがない」と述べた。

*内容を追加しました。

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