マドリードで新型コロナ患者急増、「医療対応に限界」=スペイン当局

[マドリード 11日 ロイター] – スペインの保健当局は11日、首都マドリードで新型コロナウイルスの感染者が急増しており、医療対応の限界が迫っていると警告した。

保健緊急警報調整局のフェルナンド・シモン局長は、マドリードでの感染者数が当初の782人から1024人に拡大したと指摘。全土で死亡した47人のうち31人が首都に集中していることについて「マドリードでの致死率が高いのは、高齢者福祉施設での感染が相次いでいるため」と説明した。

さらに、医療サービスは機能しているものの、一部地域で治療に必要な医療機器が回らないなど医療対応の限界が迫っており、今後医療サービスの制限も必要になるとの考えを示した。

マドリード州のイサベル・ディアス・アユソ知事は11日、専門家の話として、マドリードでは今週末感染が「急増」し、今後3週間でピークに達するとの見通しを示した。

スペインは当初感染に対して多くの対策はとっていなかったが、拡大を受けてイタリアからの航空便禁止、一部の学校の休校、国内外の旅行の自粛要請などの措置を打ち出した。

また文化・スポーツ省は11日夜、プラド美術館やソフィア王妃芸術センターなどマドリードの国営博物館を「発表があるまで」当面休館とすることを発表した。

*内容を追加しました。

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