イランのハメネイ師、新型コロナ巡る米国の支援を拒否

[ドバイ 23日 ロイター] – イランの最高指導者ハメネイ師は22日のテレビ演説で、同国の新型コロナウイルス対策に米国が支援を申し出ているのは「奇妙」だと述べ、拒否する考えを示した。

イランでは新型コロナ感染者が2万1638人に上り、死者は1685人に達した。米政府は長らく敵対関係にあるイランに対し、人道支援を申し出ている。

ハメネイ師は「米国は何度かにわたり新型コロナのパンデミック(大規模流行)との戦いで支援を申し出た。米国でも資源が不足しているのに奇妙な話だ。米国はこのウイルスを作ったとの疑惑もかけられている」と指摘した。

「この疑惑が真実かどうかは分からないが、そのような疑惑がある米国を信頼して支援を受け入れることが賢明だろうか。米国はウイルスを拡散する、あるいはウイルスを永久に生き残らせる薬剤を提供するかもしれない」と述べた。

そのうえで「われわれの第一の敵は米国だ。米国の指導者はテロリストで、うそつきのペテン師だ」と断じた。

イラン当局は米国の対イラン制裁が新型コロナ感染拡大防止の取り組みで障害になっていると批判してきた。ロウハニ大統領はこれまで、米国民に対し、対イラン制裁の解除を米政府に訴えるよう呼び掛けている。

ハメネイ師は、イランは新型コロナ感染拡大を含むあらゆる危機や困難を乗り越える能力があるとし、国民に外出自粛を要請している。

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