中国工業部門企業利益、1─2月は新型コロナで記録的落ち込み

[北京 27日 ロイター] – 中国国家統計局が発表した1─2月の工業部門企業利益は、前年同期比38.3%減の4107億元(581億5000万ドル)と、少なくとも10年ぶりの大幅減となった。新型コロナウイルス感染拡大の経済への影響が広がるなか、鉱業、製造業、電力部門の利益が大幅に減った。

2019年12月は6.3%減、19年1─2月は14%減だった。38.3%の減少は統計が遡れる2010年以降で最大。

春節(旧正月)に伴う季節的な要因を排除するため、統計局は毎年、1月と2月を合わせた数字を発表している。

2月末時点の工業部門の負債は前年比5.3%増加。19年末時点は5.4%増だった。

統計は主要事業の年間売上高が2000万元以上の大企業が対象。

1月下旬の春節休暇中に新型コロナ感染が急拡大し、幅広い地域で人の移動への制限が敷かれた影響で、企業は休暇が明けても長期間、業務を再開できなかった。

利益の大幅な落ち込みは、新型コロナウイルスの感染拡大で生産が打撃を受ける製造業セクターの課題を浮き彫りにしている。

国家統計局の当局者は声明で、新型コロナ対策の影響で工業部門の生産と販売は著しく減少し、人件費と減価償却費が企業を引き続き圧迫したと指摘。

自動車から化学まで、かなり広範な業種で利益が減少したと説明した。

1─2月の国有工業部門企業の利益は前年比32.9%減少した。一方、民間セクターの利益は36.6%減った。

*内容を追加しました。

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