乳房切除と化学療法を受けた後に、誤診が発覚した母親の物語

英国在住のサラ・ボイルという女性は医者による誤診の被害者です。

この話は2013年に遡ります。当初サラは胸の部分にしこりがあることに気が付きました。しかし医師はそれを嚢胞であると診断しました。その後、彼女は授乳時に違和感を覚え始めます。サラの話によると、自分の赤ちゃんにお乳を与える際に、なぜか赤ちゃんは彼女の右側のおっぱいからは飲みたがらなかったということです。左側のおっぱいからは普通にお乳を飲んでいたものの、右側のおっぱいから授乳しようとすると、赤ちゃんは常に叫び声をあげて、不機嫌になりました。右側のおっぱいには顔を近づけようとしないほどでした。

これを受けて、医師は彼女がトリプルネガティブ乳癌にかかっていると告知しました。そこから彼女の非劇が始まったのです。サラは乳房切除だけでなく、数か月にわたって化学療法や形成手術を幾度も受けなくてはいけませんでした。ところが何と医師の診断は誤っていたのです。

彼女が通院していたロイヤル・ストーク大学病院は、この誤診が人為的ミスによるものであったと公表しています。しかし残念なことに、既に何回か化学療法や手術を受けたサラにとって、将来的に乳がんを発症する確率が高まってしまったのです。

「癌にかかっていると告知された後に、治療や手術を受けることは私や家族にとって大きな困難をもたらしました。しかしそれよりも悲惨だったのは、結果的にそれらのものが不必要だったと告知された時です」とサラは述べています。

「子供が生まれた時は非常に幸福でしたが、自分の子供に授乳できないと言われた時はショックでした。それに加えて、今は体内にある移植片のせいで、将来的に自分の体内に癌が発症するのではないかという恐怖に怯えています。また化学療法に起因する合併症に襲われるという不安も常にあります」とサラは付け加えています。

 

大学病院側は、生体検査の誤報が人為的ミスによるものであったことを認めており、サラに謝罪をしています。患者に癌の疑いがある場合には、その判定が別の専門家により再度確認されていると病院側は供述しています。

サラはこのような事態に至ってしまった原因を究明することを望んでおり、それにより、将来的に自分と同じような体験をする人々が出現しないように願っています。

(大紀元日本ウェブ編集部)