豪の新型コロナ、感染拡大が鈍化　当局は引き続き警戒呼びかけ

［シドニー／メルボルン　３１日　ロイター］ – オーストラリアのハント保健相は３１日、新型コロナウイルスの感染拡大が鈍化しているとの見方を示した。ただ、当局は国民に警戒を緩めるべきでないとし、感染拡大を封じ込めるための措置を続けることが重要だと呼びかけた。

ハント保健相は、国内の感染者数は約４４００人で、新たな感染者の伸びは１週間前の２５─３０％からここ３日平均で９％に低下していると明らかにした。集中治療を受けている人は５０人、人工呼吸器を使用している人は２０人。死者は１９人となっている。

２３万件以上のウイルス検査を行った結果、国内の死亡率は１％以下で、一部の国で報告されている１０％を大きく下回っているとし、ペースが横ばいになりつつある明るい兆がみられると説明した。

ただ、安心するのは時期尚早だとし、人との間に十分な距離を取る「社会距離」の重要性を訴えた。

感染者のほぼ半分と死者のほとんどは国内で最も人口が多いニューサウスウエールズ州で報告されている。

同州は、３１日から外出制限を強化すると発表した。正当な理由なく外出した違反者には、最高１万１０００豪ドル （６７７９米ドル）の罰金や、６カ月の懲役刑が科される場合もある。