大紀元時報

宇宙の理は常に働いている

2020年04月14日 21時53分
(katerha/Creative Commons)
(katerha/Creative Commons)

最近、深夜に眠れないときによく思い出す出来事がある。

ある朝、ちょうど雨が上がった時だった。物静かな女性が私の店に立ち寄った。彼女が立ち去った後、見慣れない傘があるのに気が付いた。さっきの女性のものだと思い、急いで外に出て呼び掛けたが、彼女は聞こえなかったらしく、そのまま人波に消えていった。

その時、ふとある考えが私の頭をよぎった。「ラッキーだ。これを店の共用の傘にしよう」

しかし次の瞬間、「そんな泥棒みたいなまねは、人としてすべきことではない」と思い直した。

するとまた別の考えが浮かんだ。「使った後でまた返せば構わないだろう」。この後、考え直すことはなかった。

その後、傘の持ち主は現れずに何日か過ぎ去った。

ある曇り空の午後、用事に出掛けようとすると、急に雨が降り出した。その日は傘を持って来ていなかったので、思わず、あの忘れ物の傘を手に取った。

帰りがけになると雨はますます激しくなり、バスの停留所で雨をしのぐことにした。しばらくしてバスが到着し、傘をさして歩き出したとたん、傘は突然ばらばらに壊れ、私は一瞬でずぶぬれになってしまった。あわててバスに飛び乗り、びしょびしょになった自分の服と傘を見たとき、はっと気がついた。「これは報いだ」

すべての人間の、いかなる考えも神仏にはお見通しなのだ。人の傘を勝手に使い、その報いでびしょぬれになった。因果応報の理はどんなささいなことにも働いている。

古代中国では「天人合一」と言われ、人体と宇宙は呼応していると考えられていた。宇宙の理である真・善・忍に従う者の人生は順調で繁栄し、それから外れる者の人生は浮き沈みが多く、やがて滅びる。

眠れない夜、李白の詩を思わせる丸い月を眺めながら、全ての人の心があの曇りのない月のように美しく輝くことを祈った。
 

 (翻訳編集・緒川)

 

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