専門家会議、緊急事態解除へ本格議論なし スーパーの入場制限で提言

[東京 22日 ロイター] – 西村康稔経済再生相は22日、新型コロナウイルス感染症対策の専門家会議開催後、緊急事態宣言を予定した期限の5月6日に解除できるかに関する「本格的な議論はなかった」と明らかにした。

<スーパー混雑時の入場制限で提言>

西村再生相によると、会議では先に外出規制の解除を検討し始めている欧米の事例に関する資料が配付されたが、解除について議論はなかったとしている。

専門家会議では人と人の接触を8割削減するため、テレワークの徹底や外出自粛などなどとともに、具体的方策が10種示された。スーパーや商店街のレジなどでの感染防止のため、1)入店前後の消毒、2)混雑時の入場制限、3)一方通行誘導、4)レジでのパーティション設置などが提言された。

公園の利用方法についても管理者や地域でリスクに応じた対策を講じるべきと提言があった。

会議は、3月の3連休から2週間後に感染者が急増したとの判断を踏まえ、大型連休中の外出・帰省を自粛するよう改めて強く要請。観光地のホテルや旅館も協力が必要との見解が出されたことから、西村再生相は国土交通相と調整する方針だ。

*内容を追加しました。

(竹本能文※)

4月22日、西村康稔経済再生相は、新型コロナウイルス感染症対策の専門家会議開催後、緊急事態宣言を予定した期限の5月6日に解除できるかに関する「本格的な議論はなかった」と明らかにした。写真は都内で3月撮影(2020年 ロイター/Issei Kato)
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