武漢ウイルス研究所。2020年4月17日撮影(Photo by HECTOR RETAMAL/AFP via Getty Images)

ファイブ・アイズ、武漢ウイルス研究所の石正麗氏らを調査中=報道

英豪メディアの報道によれば、英語圏の諜報ネットワーク「ファイブ・アイズ」は現在、中国の武漢ウイルス研究所(Wuhan Institute of Virology、WIV)の研究者2人、石正麗(Shi Zhengli)と周鵬(Zhou Peng)両氏を調査している。中国内外では、一部の専門家は中共ウイルス新型コロナウイルス)が同研究所から流出したと指摘した。

英紙デイリー・テレグラフと豪メディア「7NEWS」などは4月28日、イギリス、アメリカおよびオーストラリア、カナダ、ニュージーランドの5カ国から構成する機密情報共有枠組み「ファイブ・アイズ」が調査を進めていると報道した。中国国内では、石氏はコウモリコロナウイルス研究分野の第一人者で、「バットウーマン」との異名を持つ。

報道によると、石氏と周氏は過去、オーストラリア連邦科学産業研究機構(CSIRO)でコウモリの研究を行っていた。2006年、石正麗氏は訪問学者として、CSIROの管轄下のオーストラリア疾病予防センター(ACDP)で3カ月の研究活動を行った。研究テーマは「SARS(重症急性呼吸器症候群)ウイルスとコウモリの関係」だった。

石氏の同僚である周鵬氏は2011~14年まで同じくACDPで研究を行い、博士号を取得した。豪政府と中国当局が、両氏の豪州における研究活動に資金を支援した。

CSIROは声明を発表し、石氏と周氏が以前同施設でコウモリコロナウイルスを研究していたと明らかにし、「CSIROは厳格なバイオセキュリティと法規制に従い、研究に取り組んできた」と強調した。また、ACDPでは現在、コウモリに関する研究は実施されていないが、「コウモリの研究で人獣共通感染症に関する理解を深めることができた」とした。

サイモン・バーミンガム貿易相は28日、豪公共放送「ABCラジオ・ナショナル」に対して、ファイブ・アイズによる石氏らへの捜査活動について、把握していないとした。しかし、バーミンガム氏は、中共ウイルスの起源について「大流行の再発生を防ぐために、透明性のある調査を行わなければならない」と強調した。

豪のマリス・ペイン外相は4月19日、中共ウイルスをめぐる中国当局の初動対応に関して、世界保健機関(WHO)を抜きにした「独立調査」を行うべきだと提言した。これに賛同する同国のスコット・モリソン首相は23日、WHOの加盟国に対して、国際独立調査を支持するよう呼びかけた。

(翻訳編集・張哲)

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