一丁(いっちょう)と言えば、今ではスーパーの豆腐1パックしか思い浮かばないが、昔は距離や面積にも、これを使った。
▼距離の一丁は約109メートル。農地などの面積で一丁と言えば、約99アールになる。では長丁場(ながちょうば)とは何の意味かというと、江戸期にあった街道の、宿場から次の宿場までの距離が長いことを指す。歩く時間が長いことから派生して、長期にわたる大仕事についても長丁場と言った。
▼不思議なことに、この言葉は使うタイミングが決まっている。その仕事を終えた後ではない。仕事にかかる前に「長丁場になるぞ」と言ってチームの士気を高め、貫徹する覚悟を固める際に使うのだ。
▼政府専門家会議の尾身茂副座長が説明に使った言葉は「長丁場」。その提言を受けて、安倍首相は緊急事態宣言を約1か月延長するとした。それは絶対に負けられない根比べであり、国民総力戦を意味している。そうなることは予想できたが、長丁場とは1年か2年か、もっと長く、何年も続くのだろうか。
▼いや、そうとは限らない。「日本での感染情況」だけを見ると、際限なく続くように思われるのだが、この中共ウイルスが「中国共産党に狙いを定めている」という本来的な「性質」をふまえれば、日本が採るべき道が見えてくるはずだ。つまり日本は、中共に真正面から対峙して、その歴史的罪過を糾弾する側に立つことである。
▼中国共産党は、今まさに断末魔の中にある。そこで最も大切なことは何か。「中共が滅ぶ前に、中共との腐れ縁を完全に絶つ」。日本が採るべき政策は、これに尽きる。