中国出身研究者、米の自宅で銃殺される 新型コロナウイルスを研究

米ペンシルベニア州ピッツバーグ大学医学部の助教授・劉兵(Liu Bing、37)さんが5月2日、自宅で殺害された。犯人は後に自殺しており、動機は明らかになっていない。

地元のKDKAラジオによると、劉兵さんの体には致命的な銃創が複数、見られた。窃盗品はなく、家を荒らされた様子はない。事件当時、妻は家にいなかった。

劉さんの自宅から90メートルほど離れたところで、別の中国人の男が車の中で死亡しているのが発見された。検視官の予備調査の結果では、犯人は劉さんを撃った後、車の中で自殺した。地元のアレゲニー郡検視官事務所は、男を郭浩(Guo Hao、47)と特定した。他に容疑者が逃走した形跡はない。二人は知り合いだったという。

ピッツバーグ大学医学部のホームページに掲載されたメッセージによると、劉さんは新型コロナウイルスの感染メカニズムや合併症の研究を進めていて、「非常に重要な発見をする段階に近づいていた」という。「研究の完遂に努め、卓越した科学的業績に敬意を表す」と大学側は書いている。

国際医学誌「ランセット」に掲載されたピッツバーグ大学医学の研究文書によれば、新型コロナウイルス肺炎のためのワクチンは開発が進み、予備的な動物実験で十分な抗体の産生を確認していた。順調にいけば、数カ月後に臨床試験が開始されるとみられていた。

劉兵さんは、2012年にシンガポール国立大学で博士号を取得し、その後、渡米してカーネギーメロン大学で著名なコンピュータ科学者エドモンド・M・クラーク博士の下で研究を行った。およそ6年前、劉兵さんはピッツバーグに移り住んだ。

劉さんの近隣住民によると、夫婦は静かで、周辺との付き合いはあまりないという。 2人の住民は地元メディアに対し、劉さんとは面識がなく、事件当日は銃声などの音も聞こえなかったと話した。

(林燕/翻訳編集・佐渡道世)

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