WHOの台湾排除で新型コロナ死者拡大、情報得られず=米委員会

[台北 13日 ロイター] – 米中経済安全保障検討委員会(USCC)は13日、世界保健機関(WHO)が台湾を排除したことで、加盟国は新型コロナウイルス感染の初期段階で感染防止に関する最善の情報を得られず、死者の拡大につながったとする報告書を発表した。

報告書では「WHOが1月初旬の時点で、台湾の公衆衛生専門家による情報共有を認めていれば、各国とも一段と完全な情報を得ることができていた」と指摘した。

その上で「WHOが台湾の情報をもみ消し、ガイドラインの発表が遅れ、加盟国の安全保障が損なわれた結果、人命が犠牲になった。政治的な動機に基づく台湾の排除が世界の公衆衛生に支障を来したことは悲劇だ」とし、WHOの対応を批判した。

これに対し、中国外務省の趙立堅報道官は、台湾が域内外の公衆衛生上の事由に関与することは取り決めによって認められており、「委員会と呼ばれる組織が発表した報告書は最初から最後まで事実の歪曲だらけで偏見に満ちている」と反論した。

WHOは11日、来週の年次総会への台湾の参加を巡り、テドロス事務局長に「判断する権限はない」とした上で、台湾の参加を巡っては各加盟国で意見が分かれていると表明した。

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